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2018.09.18
横浜市南区 A様邸 リノベ 防腐、防虫対策になぜ柿渋を塗るのか?
2018.09.18
こんにちは。
横浜市南区のリノベーション現場からです。
耐震補強のために新しく基礎に流したコンクリートが乾いたら、
土台の上に、鋼製束を取り付けた大引きを乗せます。
防腐、防虫(、防蟻としてホウ酸塩を混ぜる)として柿渋を塗り、
この上に根太を乗せ、床の下地となります。
さて、本題です。
なぜ、防腐、防虫対策として柿渋を塗るのでしょうか?
まず柿渋とは、
渋柿の未熟な青い果実をつぶし、圧縮して得た液を発酵させて作られた褐色の液体で、
防腐、防虫効果があります。
植物は、虫や菌から自分自身を守るために様々な防具を持っています。
そして、渋柿の防虫効果となるのはタンニンという成分です。
皆さまも赤ワインや赤いストレートぶどうジュースを飲んだ時に、キュッと渋みを感じたことがあると思いますが、その成分です。
タンニンにはたんぱく質を吸着する働きがあって、口に含むと渋く感じるのは、タンニンが唾液のたんぱく質を吸い取って、舌の表面が出てしまった状態になるからです。
これが虫だったら、たんぱく質で出来た薄い細胞膜をタンニンがキュッと吸着して、細胞がつぶれて死んでしまうというわけです。
虫には死んでしまうくらい危険な成分ですが、人間が飲んでも血圧降下作用などの効果があるくらい安全な成分です。
そしてその防腐、防虫効果は、日本の歴史的に古くから実生活に活用されてきたことで証明できます。
・防腐効果を得るために、漁師さんの投網や釣り糸は柿渋で染めている。
・防腐、防虫効果を得るために、神社の鳥居は(先日ご紹介した)ベンガラと混ぜて、赤く染めているものもある。
他にも、
・防水効果もあるので、昔の番傘やうちわは柿渋を塗っていることも広く知られています。
他にも、
・防水効果もあるので、昔の番傘やうちわは柿渋を塗っていることも広く知られています。
従来の柿渋のデメリットは、くささ。
タンニンを多量に含み、発酵の過程で出来る、酢酸や酪酸などの揮発性の有機酸が独特の柿渋臭を出します。
しかし無添加住宅では、柿渋のデメリットである柿渋臭を無臭にすることに成功し、ご近所にもご迷惑をおかけすることなく防腐・防虫処理ができるように改良したのです。
以上の理由から、無添加住宅では 防腐、防虫対策として柿渋を塗るのです。
ぜひ現場見学にお越しください。
あなたの鼻と目、五感をフルに使って、化学薬品を使わない無添加住宅の気持ちよさを感じてくださいね。
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